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□■男・大吉■□  ~生きてただけでラッキー! だから大吉!!~

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2014年 05月 04日

《65》峠を越えてから現在まで

◎ココまでの過程◎
自宅介護を目指して、強制給仕に続き皮下注射の練習をスタートさせた。
初めての皮下注射の練習はクリニックのボランティア猫サスケ君なのであった。
はじめましての方はコチラからどうそ⇒
《1》 赤い猫
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転院後、適切な処置で峠を越えてからの大吉の変化を、確認を兼ねてまとめることにした。

ちなみに、こちらのクリニックへ転院してからしている処置は、
・酸素室への滞在
・脱水症状のケアとして皮下注射
・強制給仕
以上。薬の投与はなし。

【変化①】
◎強制給仕の回数が1日5回→3回 これは一度の食事量が増えたため
◎犬歯(上の歯、左右とも)を削った 割れていた犬歯を花田先生が気づき、麻酔なく削った。すごい…
(以前の病院で抜歯を勧められていた犬歯だったけれど、残しておいて本当によかった!)  
◎痩せているせいで目立っていた背骨のごつごつ軽減。体重は同じ。これは脱水症状が軽減したため
◎その場でぐるぐると回る症状が軽減(ほぼ見られなくなった)

【変化②】
◎フミフミをするようになる
◎私の手の上でフミフミをするようになる!
◎私の額の臭いを嗅ごうとした
◎男性スタッフの臭いを嗅ごうとした
◎ゴロゴロ喉を鳴らす
◎長く細い尻尾をまっすぐに立て、私を出迎えてくれた

②の変化については、意識が晴れてきたように感じるけれど、
実際は私たちへの認識はないと思うと先生から何度も言われていた。
臭いを嗅ぐしぐさを見せたが、実際は嗅げていないのではとのこと。
たとえそうでも、私にはこの変化がとても眩しい。

《65》峠を越えてから現在まで_d0139236_11571472.jpg


酸素室から出してもらい診察台の上に乗せてもらう大吉は、
ふらふらと面会にきた私に向かって近づいて、そのまま私に体をあずける、というのが恒例になっていた。
変わらず、目が見えず耳が聞こえず鼻も利かない大吉だし、もうろうとしている意識の回復もできていないので、特別私に反応しているのではないと言われてしまうのも理解できる。
花田先生にも大吉に個人の認識は無理だといわれているのだし。
こちらに向かってくるのもたまたまで、体を預けるのも歩いてきた大吉が診察台から落ちてしまわないように私が抱きしめるように受け止めているだけ。
でも抱きしめた大吉は、やっぱり私の臭いを嗅ごうとする素振りを見せるし、大吉へ響くように抱きなが話しかけ続けると、のどを鳴らすのだった。

私を理解されなくても、、大吉が少しでも生きやすい場所になりたい。
体をあずける大吉を支えながら、聞こえる喉の音に私の気持ちは支えられている。


花田先生からの「ママのちからね」という言葉がくすぐったいけれど、すごく嬉しかった。
隣で「パパのちからは?」と悔しがる鶴見さんのちからも、すごく偉大だ。

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# by acchan-man | 2014-05-04 12:14 | 大吉の歩み
2014年 04月 30日

《64》きみのひかり

◎ココまでの過程◎
退院を視野に入れ、ボランティア猫の体をお借りし皮下注射の練習をさせてもらった。
これが自宅でできれば、退院後のケアが大吉に負担をかけずに行えるのだ。
体を貸してくれたサスケ君に恥ずかしくないように、改めて大吉の幸せな未来を私たちは誓った。
はじめましての方はコチラからどうそ⇒
《1》 赤い猫
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《64》きみのひかり_d0139236_16483043.jpg

帰宅後、夫に怒られた。

皮下注射の練習を頑張った私が、見守り担当になった鶴見さんに
なぜ怒られなければいけなかったのか。
理由は…



本日のクリニックでは、皮下注射の練習以外に、花田先生からの嬉しい報告があった。
それは、

◎昨日大吉がフミフミしたということ
◎本日のびをしたということ

当たり前のことがまったく当たり前ではない大吉にとって、これはすごい前進!
ほとんど悲しく辛くなる報告ばかりだったので、
すごいな、大吉が猫っぽい動きができた!と私は大はしゃぎしていた。

サスケ君への皮下注射行為に失敗してはいけないと緊張していた私は、病院を後にしたらその解放感に喜びが加わり、駅までの道のりを浮かれて鼻歌を歌いながら、スキップで進んでいた。
町の人の視線もなんのその、後ろ向きのスキップまで披露してしまうほど、私は喜びを味わっていた。

感動と喜びで泣きそうになったり、笑いだしたり、震えるながらも家は近づき、喜びが止まらない私はいつの間にか上機嫌で歌を口ずさんでいた。


科学戦隊ダイナマンの歌を 替え歌で。

最初は小さな声だったのが、次第にクレッシェンドしていき、家につくころにはフォルテッシモになっていた。


ダイダイダイダイ ダイキチッ(正しくはダイナマン)
ダイダイダイダイ 大爆発だーーーーっ!!!

爆発!
爆発!

科学戦隊ダーイキチーッ!


この歌詞を聞いて鶴見さんが怒ったのであった。

「大爆発とか言うなっ!」

え?

「大吉の脳腫瘍が爆発しちゃうみたいで嫌だっ!」


これが理由なのであった。

怖くて怒ってしまっている子供のような表情を見せる鶴見さん。

確かに大吉を転院させたときに、脳腫瘍について破裂などの予期せぬ大きな症状がでた場合は命が危ないという話もでたし、今現在が当時よりも落ち着いたといっても脳腫瘍はそのままだから、怖さは消し去ることはできない。
その怖さは私の中にもひんやりと居座ったままだ。

ただ、私は大吉の脳腫瘍をイメージして「爆発!」なんて歌ってないさ。
猫らしい行動をした大吉の生命力をイメージしたつもりだったのに、日本語って難しい。

いま起きていること、
起きてしまう可能性の高いこと、
それ以外のことで怯えるのはやめよう、鶴見さん。
だって大吉は強くて前しか見つめていないんだもん。
それに、大吉ってヒーロー並みに不死身じゃん?

そう言うと、大吉の命の危うさに怯えながらも、大吉の命のたくましさに、
出会ってから今日まで励まされてきた鶴見さんの表情が変わった。

「そっか…うん、そうかも…大吉ってヒーローみたいに不死身だよね!」
大きく息を吸い、突然火がついたように私より大きな声で歌いだした。

「爆発!爆発!」大吉の生命力が大きく弾けて輝いている。


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# by acchan-man | 2014-04-30 16:59 | 大吉の歩み
2014年 04月 23日

《63》ボランティア猫くんの体を借りて

◎ココまでの過程◎
大吉の状態に特別変化は見られないが、それでも未来へ向けての新たなプランを持ちかけられた。
それは現在クリニックで行っている皮下注射を私たちの手でしてみないかというものだった。
はじめましての方はコチラからどうそ⇒《1》 赤い猫
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《63》ボランティア猫くんの体を借りて_d0139236_0262150.jpg

「それでは皮下注射の練習をしましょうか?大丈夫ですか?」

もちろんだとも!どんとこい!
いざ皮下注射の練習をする時がきたのだ。
相変わらず不安げな鶴見さんのお尻をタップしつつ、案内された部屋に移動する。
肝心な皮下注射の練習方法を聞いていないけれど、まさか先ほど想像したように、鶴見さんの二の腕を使うわけではあるまい。
何かクッション状のものに針を刺すのかしら?などといろいろ素人考えを巡らせていたら、一匹の猫ちゃんを連れた看護師さんが、部屋に現れた。

え、まさか?

そのまさかなのであった。

「この子は当医院のボランティア猫ちゃんサスケくんです。皮下注射にも慣れていて、いい子で練習させてくれるのでご安心ください」

は、はじめまして。サスケくん。
ピュアな目をした彼に、頭が上がらない私たち。
慣れているっていっても、針指すんだもの。
痛いものは痛いよね。
ごめんなさい、ありがとう。

看護師さんが皮下注射の説明をしてくれている間も、静かにたたずむサスケくん。

「ここの皮膚をひっぱって、三角のくぼみを作ります。そこへ針を刺す感じです」

え?三角ってどうゆうこと?針はくぼみの真ん中?それとも骨に沿って刺すの?

私が看護師さんに質問するごとに、背中側の皮をぐいぐい引っ張られたりしても、たたずむ姿勢は崩さないサスケくんに感謝しかない。
しかも最後には実際に、針を刺しシリンジ内の水分を注入させてもらった。
ひんやりと不自然な液体が流れてくる感覚は不快なはずなのに、サスケ氏は嫌がることもなく、全てを受け入れてくれたのだった。

この瞬間、絶対大吉に幸せを感じさせられる未来を描かなくてはいけない、と改めて強く思った。
というか誓った、サスケくんに。

いくら私が大吉を助けたいと強く願い努力をしても、できることといえば本当に些細なことしかなく、人や猫の手を借りなければ進む方向すらわからなかったりする。
ひとりで生きている気になったり、なんだってできるとうぬぼれたりしたことがある自分を、帰ったらじっくり見つめてしつけなおさなければいけない。
みんな支えられて生かされていることを、大吉を支えている気になっていた私に、私を支えてくれている大吉から教わった。

やっぱり大吉はいい男だなぁ。
もちろんサスケくんも!




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# by acchan-man | 2014-04-23 00:24 | 大吉の歩み
2014年 04月 18日

《62》私への課題

◎ココまでの過程◎
相変わらず干からびた大吉だったが、それと反しておしっこの量は多かった。
自力で飲食することができない大吉は、毎日の強制給仕と、
皮下注射による水分補給によって命を支えられていた。
はじめましての方はコチラからどうそ⇒
《1》 赤い猫
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《62》私への課題_d0139236_1503052.jpg
眠りに落ちるまでイメトレ、目覚めから即効でイメトレ、移動中もレッツイメトレ、クリニックの待ち時間も当然イメトレ!
さて、何をこんなにしつこくしているのかというと、転院してきてから続けている皮下注射による水分補給を、もし可能ならトライしてみませんか?と先生から提案されたのだ。

以前強制給仕の話をされたときは、即効で「はい!」と返事をしたが、今回の気持ちの流れではそうならず、一瞬の間を持った返事となった。
その間が緊張感を生んだのか、答えを待っていた先生や看護師さんから「おお~」という声が漏れた。
花田先生は、「こういうのって、女性の方が覚悟できるんですよ。男性は…」と笑って言った。

その覚悟ができない方の鶴見さんは、
「本当にできるの?無理だと思ってすぐに答えられなかったんじゃないの?」
と私を疑ってかかってくる。
「ちーがーいーまーす~。 イメージしてみたの。針を刺して水いれるとこ。そしたらできるって思ったの」
うーむ、と うなってから、「俺は絶対むりだからね!」と、覚悟ができない男性代表は、情けなく宣言したのだった。

もし皮下注射が自分でできない場合は、通院してやってもらうことも可能なのだそうだけれど、毎日大吉と電車で通院するのは、私にとっても大吉にとっても良い方法とは思えない。
それにこの提案が出るということは、そろそろ大吉の退院が現実的なものとして、動き出していくことだろうと期待し、私は今まで以上に自分ができそうなことはなんでも請け負う気満々だったのだ。

《62》私への課題_d0139236_145845100.jpg


病院側が大吉の退院へ向けての流れを作り出してくれていると感じ、私も準備してきたものがあった。
それは1枚のタオル。
このタオルに大吉のにおいを染み込ませて持ち帰り、我が家の2匹の猫らに大吉の免疫を
つけておこうという魂胆なのだ。
相変わらず危なっかしい姿の大吉の体に、タオルをかけて大吉臭を収集。
意識がほとんどないはずの大吉だけれど、なんだか喜んでいるように感じるのは私の勝手な想像だけじゃないはず。

さて、しかしながら。
皮下注射の練習っていったいどうやって行うんだろう?
私はちらっと無駄に筋肉質な鶴見さんの二の腕に視線を移した。


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# by acchan-man | 2014-04-18 15:02 | 大吉の歩み
2013年 11月 28日

《61》動き出す


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《61》動き出す_d0139236_19544576.jpg

◎ココまでの過程◎ 毎日病院の帰りは切ないけれど、新たな動きが出てきて、希望で胸をふくらます私たちだった。
はじめましての方はコチラからどうそ⇒《1》 赤い猫 -------------------------------------------------------------------------- 
現在大吉が受けている治療は、転院したときから皮下注射による水分補給のみ。
大吉の命を信じての、このシンプルイズベストな治療をしてもらえたおかげで、大吉は今生きている。
酸素室に入り、強制給仕で食事ケアを受け続けての結果、食事自体を拒むこともなく消化に問題はないし、
毎日大吉の食事時間に合わせて病院へ通い、強制給仕の練習をしていた私の腕も上がった!

ただ、とにもかくにも脱水がひどくて、転院してからもう1週間経つというのに大吉の体の中はからからのまま。
脱水症状がある場合、背中の皮をつまんで上に引っ張てみると、手を放しても皮が伸びたままですぐに戻らない。
大吉の皮は、背骨の上にできた小さくて薄っぺらな山のように、しばらくそこでそびえる。
たくさんたくさん背中から水を飲ませても、まるでひねった蛇口のように尿となってでていってしまう。

《61》動き出す_d0139236_20125746.jpg
これは、腎機能低下のサインとのこと。
大吉の場合は皮下注射による水分補給だけれど、猫が水を多飲しだし、尿が増え始めたら
腎機能が悪化しているサインなので、そのまま腎不全突入、となってしまわないように、
早目のケアが必要とのこと。
通常、多飲多尿によるおしっこは薄まっているので臭いが少ないらしいのだけれど、
大吉の場合はそれにしてもというくらい臭いもなく、色もないらしい。
けれど、まだ腎不全になっていたわけではないことに、今は気持ちを静めることにした。

体内水分問題以外では、脳腫瘍による目・耳・鼻の機能障害が変わらずそこにあった。
花田先生に主治医になっていただいた初めのころ、「大ちゃんの脳を覗くわけにはいかないし」と
先生の口からこぼれたのを聞き、動物医療の進歩にすごく驚いたのだった。
MRIはもちろん、頭を開いて中を調べてみることは、できるかできないかで言ったら可能とのことだけれど、
当然リスクが高くそのわりにあまり詳しいことはわからないらしい。
仮にわかったところで対処法もないだろうとのことだった。
脳というにはそれだけ複雑で繊細な器官なのだ。

問題はあるけれど希望だってある!
大吉の介護生活へ向けて、いよいよ明日は私のスキルアップの日なのだ!
新たな技術を取得するべく、今日は激しくイメトレをしておこう。

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# by acchan-man | 2013-11-28 20:14 | 大吉の歩み