2014年 08月 01日
◎ココまでの過程◎ 大吉との心の交流を感じたことで、自分をコントロールできるようになった私。 強制給仕のときの私の気持ちが安定していれば、大吉にとことん向き合えば、うまくいくのだった。 はじめましての方はコチラからどうそ⇒《1》 赤い猫 -------------------------------------------------------------------------- 仕事が忙しかった鶴見さんのつかの間の休日のこと。 この日は鶴見さんにとって、大吉とゆっくりふれ合える幸せな休日になる…はずだった。 「よーし今日はお父さんがご飯をあげちゃうよー大ちゃん!」 なかなかの浮かれ具合で、指先が器用な鶴見さんがシリンジを手に取った。 クリニックでもその器用さは披露していて、 何度も練習に通っていた私なんかよりもずっと上手だった。 なので特に気にせず大吉の強制給仕は鶴見さん任せることにした。 だから私も少し離れたところから、気配を感じとるように大吉のゲージの掃除なんかをしていた。 始めは嬉しそうに話しかけながら大吉の世話をしていた鶴見さんだったが、 次第に口数は減っていき、なんだか嫌な空気が発生し始めてきた。 不安になってそうっと目を向けてみると、ああやっぱり! ご機嫌だった鶴見さんの目が死んでいる… 大吉はいやいやを始めてしまっていた。 私が強制給仕をする時には、あれから大吉はまったくやいやをしなくなっていた。 しかしそれとこぼすことがないかというと話は別。 リフティングのように舌が動くようになったのだから、こぼれてしまうことも、 勢い余って飛んでしまうことだってあるのだ。 たぶん鶴見さんがシリンジからご飯を口に入れたときに、 舌の活発な動きでご飯が落ちてしまったのだろう。 もしかしたらいつもの私とは違う抱え方になってしまう分、 大吉はさらにコントロールがうまくできなかったのかもしれない。 そんな感じで続けて失敗したことで、いつの間にか鶴見さんはイライラし 、それを感じた大吉のいやいやが始まってしまったようだ。 実のところ、私はなんとなくそんなことが起きそうな予感を感じていた。 鶴見さんは実はすごく気分屋で、 子供みたいにすぐにむくれるという やっかいな一面がある。 さらにその気分を切り替えられずにいつまでも引きずる。 かえってくるであろう返事はわかってはいたけれど、死んだ目になった鶴見さんに声をかけると、 「大吉がちゃんと食べない。ご飯を入れても全部吐き出して全然進まない」 とうんざりとした口調で言った。 私は相手が動物だからという理由で、目の前の動物の前でその子が傷つくようなことや悪口、 病気が悪化したことなどを話さない。 普段は声をかけているのになぜそんなデリカシーのないことをするのだろうと思ってしまう。 だから、今までもうちの猫たちの前で話さないでほしいことを鶴見さんが口にすると、 「この子も聞いてるかもよ」と注意をしていた。 それにしても今回のはひどくない?と私は嫌な気持ちになったけれど、 優先順位は大吉のケアであるし、鶴見さんにも 理解してもらいたいことだったので、私は自分の気持ちは押さえて、 大吉との時間を楽しんであげてみてほしいということを改めて伝えた。 しかし面白くなかった鶴見さんはなんと現場放棄! これでは、大吉より手がかかるんじゃないの?と呆れられても仕方ないだろう。 鶴見さんも仕事で疲れているだろうけど、私体調悪いのよ…。 結局掃除も強制給仕もきっちり3回全部私がしてこの日は終了。 「よーし今日はお父さんがご飯をあげちゃうよー大ちゃん!」 これは空耳だったのかもしれないね、大吉。 鶴見さんのいないところでそっと大吉に悪口を聞いてもらおうかな。 それとも大吉の分の復讐として、聞こえるように大声で話すか。 大吉の小さな頭をなでながら、こんなことをつぶやいていたら、 大吉が表情も変えずに すかしっ屁をした。 ちょっと~!復讐の相手を間違えないでほしいんですけど、大吉! きっとバツが悪そうにこっそりと大吉ところへ謝りにくる男がいると思うから、 その時は優しく聞いてあげてね。 でもくれぐれも、今より強烈な一発は忘れずにね!! ↓ランキングに参加中♪ 大吉の命の姿を、多くの人に知ってもらえたらと思っています。
by acchan-man
| 2014-08-01 12:33
| 大吉の歩み
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事故に遭い死の宣告を受けた1匹の野良猫。ーが、温かい人達との出会いから最高な復活劇を見せてくれた。このブログはあっちゃんマンことワタクシ管理人が、出会えた素敵な愛情と強い生命力を忘れない為の記録帳です by acchan-man 以前の記事
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